歯周病のお話 その5 治療法

歯周病の治療法

1、スケーリング&ルートプレーニング

歯周病の原因である歯垢、歯石を除去し、再び歯や歯の周りに付着するのを防いで歯周病の進行を抑え、予防しようという治療法で、歯周病初期であればこの『スケーリング&ルートプレーニング』を行うだけで症状が改善されます。

スケーリングとは取り除けていない歯垢(プラーク)、歯磨きでは取り除く事が出来ない歯に付着した歯石をスケーラー(超音波スケーラー・ハンドスケーラー)と呼ばれている特殊な器具を使って除去する治療法です。

ルートプレーニングとは、歯肉(歯茎)や歯周ポケットに隠れたスケーリングだけでは除去できない『歯石・歯垢(プラーク)』を特殊器具を使用して除去し、再び『歯石・歯垢(プラーク)』が付着しづらいように歯の表面をツルツルにする治療法です。

 

2、薬(抗生物質)を用いた治療

歯周病はプラーク、歯周病菌、細菌の塊に感染する病気なので、薬(抗生物質)を服用したり、直接、歯垢(プラーク)が溜まっている歯周ポケット内に挿入して増殖した細菌を減少させていく治療も同時に行われます。

 

3、歯周病治療後のメインテナンス

歯周病を治療し、完治した場合でも、1度歯周病になった人は再び歯周病になってしまう可能性が高いので、再発を防ぐためにもメインテナンスが非常に重要となります。出来れば2,3ヶ月に1回、最低でも半年に1回は歯医者で定期健診を受けて、歯周病を予防する事が何よりも大切なのです

 

4、外科的手術

中度、または重度歯周病などの場合はこれらの治療法では症状が改善されない場合があり、そのような場合には以下のような外科的手術が行われます。

① 歯肉剥離掻把術  フラップ手術とも呼ばれ、歯周ポケットが深いためにプラークや歯石を完全に除去できないような場合に、歯周ポケット自体を切除した後、歯肉を歯槽骨から剥がし、歯と歯肉の間に溜まっていた『歯石/歯垢(プラーク)』を除去(スケーリング&ルートプレーニング)し、『歯石/歯垢(プラーク)』を除去した後に歯肉を元の位置に戻して縫合する手術法です。

② 歯肉剥離掻把術  手術法自体は上記の歯肉剥離掻爬術とほぼ同じで、剥がした歯肉を縫合する前に歯槽骨に『エムドゲイン(開発歯周組織再生誘導材)』というたんぱく質の一種を塗布することによって歯周組織の再生を図る治療、手術法です(エムドゲインは日本でも認可されている安全性が認められている薬品です)。

③ 組織再生誘導法(GTR法) 上記2つと手術法自体は同じで、『エムドゲイン(開発歯周組織再生誘導材)』ではなく人口の特殊膜(GTR)を歯槽骨に塗布することによって歯周組織の再生を図る手術法です。

当院では、歯周病専門医による外科的手術を行っております。