寄生虫の話
夏休みにオープンキャンパスをする大学が多い。
我が息子はただいま高校2年生ですが、1年半後にひかえた大学受験に向けて某大学のオープンキャンパスに行ってきた。
大学によっては申込みをして、希望者には体験実習までさせてくれる。
帰宅した息子に、何の体験をしたか尋ねると、鯖の内臓からアニサキスを採取する実験だったと。
アニサキス!? そりゃぁ、私がいつも釣ってきた鯖やイカの内臓から取り除いている奴じゃないの!! 新鮮な青魚やイカの内臓や身の表面に丸く蜷局を巻くように寄生しているアニサキスを見つけるといつもピンセットで取り除いている。悪趣味と言われるが、この作業が結構楽しいのである。
私の趣味は海釣りなので、釣った魚を捌くとアニサキス以外にも色々な寄生虫を発見する。アニサキスはもちろん、カツオを釣った時にはテンタクラリアという白い米粒くらいの寄生虫が内臓やお刺身として食べる身の中にも潜り込んでいた。スーパーなどで売っているカツオのお刺身にだってたまにいる事がある。 寄生虫がいた!なんて言葉を発すると大概の人はその場はもちろん、二度とカツオのお刺身を食べなくなると思うので、いつもそっと取り除いている。
スルメイカにもニベリニアというこれもまた白い米粒状の寄生虫とアニサキスが多く寄生している。マルイカやヤリイカからはあまり寄生虫を発見しないが、なぜかスルメイカは寄生虫が多い。
赤ムツを釣った時には、口の中にタイノエと言う寄生虫がいてビックリした。 鯛の口の中にいる事が多いのでこの名前がついたらしいが、赤ムツには90%タイノエが寄生している。このタイノエ、大抵ペアで生活している。メスの方が大きくてオスは1/10の大きさ。メスは上顎、オスは下顎にへばりついて魚の体液を吸って生活しているようです。
人間の口腔内には寄生虫はいませんが、歯石、歯周病やその他の病気はあります。
魚は自分では口の中の寄生虫を退治する事が出来ませんが、人間は自分で口腔内を清潔にして病気を防ぐ事ができます。 しかし歯石は特殊な器具や超音波でないと取れませんので、定期的に歯科に行って自分のお口の健康を保ちたいですね。
C.Kamikawa